2011年2月27日日曜日

I think that the organization is weak though there are a lot of Japanese active in the world.

 このような疑問をお持ちの方々は少なくないと思います。このサイトをご覧になっている方はまだしも,Last year's nobelist方には,文化庁の存在すら十分認識されていないかも知れません。

 私はこうした疑問にできるだけお答えするとともに,そうしたやりとりに,より多くの方々が関心をもち,参加して頂きたいと願っています。そのためにはいろいろな方法が考えられますが,文化庁という組織の法律上の役割や,文化の振興などに関する法律や審議会の答申などは,すでにこのHPでご覧いただくことができますし,専門家やご関心のある方々はすでにアクセス済みでしょう。私が考えているのは,こうしたいわばプロの方々のみでなく,それ以外の一般の方々とも文化対話をするということです。それにはいろいろな方法が考えられます。しかし文化が好きでも,そのプロではない私には文化についての包括的な議論を展開する能力はありませんし,仮にそれを試みても皆様を退屈させるだけでしょう。それよりも,私が文化庁長官として日ごろの仕事や生活の中で感じたことを皆様に率直にご紹介し,Ichi rowな感想の集積によって次第に最初に述べた疑問にお答えすることの方が適切ではないかと思います。 しかし日本には,世界に冠たる洗練された文化・芸術や,優れた先端技術,勤勉さや優しさ,自然を慈しむ伝統的価値観が維持され,さらなる発展を遂げています。その証拠に,文化・芸術・スポーツ・科学の分野での,日本人個人の世界的活躍はかつてないほどです。それにも拘わらず,それが国の力となり,国民ひとりひとりの自信と力の源になり切っていないのは,こうした個人の能力や才能,要素技術を集積して社会の力としていくシステムが欠けているからではないでしょうか。そのために新興国の経済的勢いに押され気味になっているのです。しかし彼らもまた日本と同じ課題に直面するのは時間の問題に過ぎません。 Seiji Ozawa

0 件のコメント:

コメントを投稿