2010年10月19日火曜日

痴呆について

私の母は87歳で脳梗塞の後遺症による痴呆です。痴呆には母のように脳血管障害によるものと原因のまだ分らない、アルツハイマー病と高齢によるものと3種類あると母の主治医は教えてくれました。私が子供の頃、50年前には痴呆の人はあまりいなかったように記憶しています。そして高齢の人も。青森県は寒いのでお酒を飲む男の人が多く、脳出血や脳梗塞などで若い内に亡くなってしまう人が多かったのでしょう。私の祖母は77歳まで生きましたけど、祖父は49歳で亡くなったそうです。お酒飲みだったから脳出血だそうです。その頃は治療を全然しなかったのですぐに死んでしまいました。今は若くして脳血管障害になっても万全の治療をしますので、マヒは残りますがすぐに亡くなったりはしません。母の妹は52歳で脳出血で左半身がマヒしましたが、今でもあまり人の手をわずらわせず元気にしております。85歳です。痴呆はありませんが、高齢の為の物忘れはあります。体が不自由になっても、まともな事を言ったり、考える事が出来るのは母のように体は何ともないが、頭が可笑しいより、よっぽと良いと私は思います。痴呆の人を介護するのには、虚しさが付きまといます。まるで、生きて臓器は動いているけど、死んでいる人を世話している気がします。何を食べさせても、何を着せても、どんな事をして上げても、感謝の心も感動もありません。ですから痴呆の人を介護する時は何処かで頭のスイッチを切り替える必要があります。私は母は痴呆になった時、もうすでに亡くなった人だと頭を切り替えました。少し時間はかかりましたが。そうでないと正常な人が壊れてしまいます。そして何処か良い所を捜します。幸いに母の体にはマヒがありません。脳梗塞ですが脳の末端の細い血管が詰まっただけなので、運動障害が無いのです。それに痴呆には付き物の徘徊をしません。そして元来穏やかな人なので、穏やかに痴呆になっています。私の言う事も聞いてくれますし、我がままも言いません。何でも私の言う通りで、まるで赤ん坊を育てているみたいです。何も知らない産まれたばかりの新生児です。回りは痴呆の人だらけです。そして皆介護している人達は苦労をしています。さまざまな痴呆があるからです。その内、アルツハイマー病が一番苦労です。この病気は人格が変わってしまって、まるで別人になってしまいます。ですからどうしても専門の施設に入所させなければなりません。入所費はとても高いです。

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